今日はYAHOOニュースから以下の記事を紹介します。
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オバマ大統領は17日、ホワイトハウスで声明を読み上げ、1961年1月以来断絶しているキューバとの国交を正常化する方針を発表した。ケリー国務長官が直ちにキューバ側と外交関係の回復に向けて交渉を開始し、数カ月以内に相互に大使館を開設する。キューバへの輸出や渡航などの制限も緩和する。
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オバマ大統領は17日、ホワイトハウスで声明を読み上げ、1961年1月以来断絶しているキューバとの国交を正常化する方針を発表した。ケリー国務長官が直ちにキューバ側と外交関係の回復に向けて交渉を開始し、数カ月以内に相互に大使館を開設する。キューバへの輸出や渡航などの制限も緩和する。
キューバのラウル・カストロ国家評議会議長も17日、国民向けに演説し、米国と国交正常化で合意したと表明した。米ソ冷戦の舞台にもなったキューバと米国の敵対関係は、歴史的転換を迎えた。
オバマ大統領は、これまでのキューバを孤立させる政策は効果がなかったとして「時代遅れの方法を終わらせる」と強調。キューバが17日、2009年から投獄していた米国人アラン・グロス氏を釈放したことを受けて「私は今、両国民の利益を中心に据える政策を進める」と宣言した。
オバマ、カストロ両氏は16日、1時間近く電話会談し、エボラ出血熱への対応など両国の協力の可能性を話し合った。オバマ氏はこの中で、キューバの民主主義や人権を支持する米国の立場を表明。直接関与を通してキューバの市民社会を強化する考えを示した。首脳レベルの公式接触は、国交断絶以来初めて。
オバマ政権は今後、キューバのテロ支援国家指定を見直すほか、キューバ国民の支援に結び付く住宅、農業、情報通信関連の資材やサービスの輸出を解禁。報道や研究・教育・興行活動などを目的とした渡航制限を緩和する。
米国とキューバが国交正常化交渉を目指すという歴史的な転換には、カトリック教会の総本山であるバチカンが大きな貢献を果たした。キューバはカトリック教徒が大半を占める国だけに、初の中南米出身であるローマ法王フランシスコとしても、双方の橋渡しに積極的に動いたようだ。
バチカンのローマ法王庁は17日、オバマ大統領が新たなキューバ政策を発表した直後に「歴史的決断を温かく祝福する」との声明を発表。「近年の歴史に刻まれた困難を克服するためのものだ」と称賛した。
声明では、法王が過去数カ月間、オバマ氏とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長に対し、人道的問題の解決を促す書簡を送付していたと説明。10月にはバチカンを訪れた両国の代表団に「建設的な対話」の場を提供していたことも明らかにした。
バチカンは1959年のキューバ革命後、同国と反目してきたが、冷戦崩壊後の90年代後半、キューバ国民の根強いカトリック信仰を踏まえて、当時のフィデル・カストロ国家評議会議長とローマ法王ヨハネ・パウロ2世が相互訪問で関係を改善。続くベネディクト16世も同国を訪れた。現法王は両国との良好な関係を生かし、双方の決断を後押しした形だ。